【新米林業屋×体験談】『選木作業』って難しい?(ちなみに僕は苦手です!)

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とてお
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どーも、新米林業屋のとておです!

今回は『選木作業』についてのおはなし!

『選木作業』って難しい?(ちなみに僕は苦手です!)

『選木作業』とは『間伐作業』の際に、「どの木を切って、どの木を残すのか」を選ぶ作業です。#ざっくり

『間伐』は木が混みあってお互いの成長を邪魔してしまうのを防ぐために間引く作業です。

その際、比較的成長の遅い木や、曲がってしまったり枯れてしまったりしている木を選んで切ってあげます。(枯れているものは本数に数えられませんが)

それだけではなく、木と木の間隔や、葉の茂り具合、山の状況や木を切る前後のことまでしっかり考えて選木をしています。#これが難しいのです

『選木作業』に得意・苦手はあるのか?

僕自身、選木作業は苦手としています。

苦手の理由は単調作業だからです。

というのも、元々は伐倒(木を切ること)の際に「選木しながら」切っていたのですが、今は事前に、切る木に「選木テープ」を巻いて、テープを巻いた木以外にはチョークでチェックをつけています。#この作業がどうも苦手

なぜそのような方法になったかというと、『本来そのようにしなければいけなかった』そうです。

『選木作業』という項目に料金や契約が発生していると聞いたのですが、正直このあたりの詳しい事までは調べる事が出来ませんでしたので、事実かどうかはわかりません。#すみません

以前のやり方だと、その場の状況に合わせて「切る必要があるのかないのか」を判断しながら切っていました。

ですが、『間伐作業』には「この現場は〇割切ってください」という指示があります。

例えば、『3割間伐』であれば「10本中3本を切らないといけない」ということになります。

木は生き物なので、数字を言われても思うように切れない状況というのが発生します。

もちろん指示通りに切らなければ『契約違反』になるので、『作業のやり直し』や『料金の減額』になる可能性もあります。

『単調作業』の理由としては『指示通り』に作業を行うため、「この木切るのもったいないなぁ」とか「ここの木を切ると抜きすぎになるなぁ」とか『作業者の思い』があったとしても、徹底して指示通りに選木するからです。

もちろんその中でも考えながら選木はするのですが、あんまり考えていても時間と労力がかかり過ぎてしまうため、多少もったいなくても切ります。これがどんどん『単調作業』になっていく原因のひとつです。#もったいないって言ってたら仕事が一向に進まんのどす

選木作業は難しい?

『選木作業』は本来とても難しい作業です。

「この木を切ったあとの山がどうなるのか?」、「この木をどこに倒せば倒しやすいか」、「木をどこから引っ張れば引き上げやすいか?」など、考える事がたくさんあるからです。

経験の浅いうちは何を基準に切ればいいのかがわからないので、「え?これって切っていいのかな?」と疑心暗鬼で作業をすることになります。

実際僕はそうでした。

この状況の解決方法は簡単で、「聞けばいい」です。

めんどくさがられてもいいので、たくさん聞いて、「こういう木は切る、こういう状況の時は切らない、もしくは別の木を選ぶ」みたいな感じで情報と経験を蓄積していくのが一番だと思います。

「なんとなく」で作業をすることほど残念なことはないので、わからなければ聞きましょう。

誰が現場の検査をしているのか?

これまた勉強不足なのですが、現場の検査官ってどういった方がやっているのか知りません。#すみません

『森林官』がそれにあたるのかな?とも思いますが、誰かにちゃんとした情報を聞こうと思います。#なかなかこういうの聞く機会が少なくて…

「検査官によって評価が違う」というのは、僕の上司の方から聞いた話です。

とある検査官は山の隅々まで歩いてチェックするし、とある検査官はちらっとだけ見てOKを出すこともあるんだそうです。#ムラがありすぎ問題

『現場のやり直し』ほど時間と労力の無駄遣いはないので、どんな検査官が来ても大丈夫なように徹底した作業を心掛けたいものです。

現場の思いと検査官とノルマ

『選木作業』について知らないこともたくさんあるので、SNSで色々教えていただきました。#本当にありがとうございます

現場では選木作業をするにあたって、木を切る前と後の状況・環境の変化に考慮して作業を行っていますが、『検査をする人』や『山主さん』には『現場の思い』が通じないことがあります。

どれだけ木や山の将来の事を考えながら作業をしていても、『数字』や『ノルマ』に達していなければいけなかったり、『見た感じ』で判断されてしまうこともあるそうです。

検査官や山主さんの『感覚』や『主観』だけで本当に判断しているなら、山の今後にとっては良くない結果につながると思います。

きちんと現場を見て判断していただかないと、作業者との信頼関係なんて構築出来ないし、キレイや山や木を未来に残していく事も難しくなるでしょう。



ここで一度、『検査をする人』の立場になって考えてみましょう。#妄想モード

検査官も検査がお仕事なので、依頼した仕事をちゃんとやっているかどうかを判断するのがお仕事です。

もし、検査官が「数字的なノルマはクリアしていないけど、山の今後の事を考えるとこれくらいで切るのをやめておいた方がいいなぁ」と思っていたとしても、『検査官としてのお仕事』は達成できないことになります。#推測ですけど

おそらく、その検査官も上司から「あそこの現場のノルマ達成してないけど、ちゃんと検査してきたんか?」とつっこまれるでしょう。#憶測ですけど

その検査官にも守らなければいけない家族がいたと仮定するならば、『山の将来』より『ノルマクリア』を優先せざるを得ないかなと、妄想してみます。#あくまで妄想の話です

あと、作業する側も「素晴らしい仕事をする人」と「雑な仕事をする人」がいるはずです。

みんながみんな「素晴らしい仕事」をしていると信じたいですが、サボる人だってきっといるでしょう。

検査官として仕事をしている中で、一度でも「残念な現場」に当たれば、検査官と作業者の信頼関係は失われてしまいます。

そうなるとより一層検査の目が厳しくなっても仕方がないかなとも思います。#勝手な想像ですけど

では、どうすればいい??

では、どうすればこの問題を解決できるでしょうか?

一番の理想は『各々が最高の仕事をすること』だと思います。

作業する側は山の今後の事を考えつつ作業をし、検査する人の事も考えてテープを巻いたり、チェックをつけたり、わかりやすい状態を作ってあげる。

検査官はしっかり山を歩いて検査をし、山の状態を把握し、上司や検査の仕組みに物を申せるのなら、『数字』や『ノルマ』を越えた判断をする。

作業者と検査官の信頼関係を構築していき、山主さんにはそこを信頼してもらう。

手間や工夫は必要だが、手間や工夫を惜しんでいたらこの状態は打破出来ないとも感じます。

でもそれにはもちろん時間も労力もお金もかかる。

手間や工夫、時間も労力もお金もかけずに各々の『守りたいもの』が守れるのならそれに越したことはないが、何かを得れば何かを失う『トレードオフ』の思考も大事かなと思います。

『トレードオフ』についての記事はこちら↓↓↓

環境とかの話になると、僕はついつい「結局、人間がいなけりゃ全部解決するんじゃない?」と投げやりになってしまいがちです。#投げやり過ぎ #暴論

でも、「まぁ、せっかく生きてるんやから、色々考えながら楽しく生きよう」と無理やりにでも前向きに考える事で、「何か策はないか?」と以前より頭を使えるようになったと思います。

ただ、『良い策』を思いついたり、考えたりするための材料が少ないので、引き続き色々学んでいこうと思います。

『期待しない』ことも大事

前回の記事で書かせていただいた『大きな嘘の木の下で』の本の中でも『期待をしない』ことが大事と書かれていました。

『人に期待するのをやめる』ことで不要な不満を抱くことがなくなる。

人に期待をしてしまうから、裏切られてしまう。

期待をしなければ裏切られることもない。

「ここまでやったから認めてくれるだろう」とか「きっとキチンとした仕事をしてくれるだろう」とこっちで勝手に期待してしまうから、思い通りに事が進まなかった時に、

「なんで認めてくれないの?」、「なんでわかってくれないの?」、「なんでちゃんとやってくれないの?」と、不満ばかりになってしまう。

これは仕事だけでなく、人間関係やおそらくすべての事柄に通じるものがあると思います。

お互いがお互いに、最初っから期待なんてせずに「自分の中の最善策」を常にやっていく事で、不要な摩擦を避ける事が出来ると思います。

自分が出来る最高のパフォーマンスを常にやるだけ。

期待を裏切られて、自分のパフォーマンスに影響が出るなら、期待なんてしない方がいい。

ただ、『諦める』ということではなく、『期待しない』というだけ。

簡単そうだけど難しい。

『選木作業』ひとつ取っても考える事はたくさんあります。

みなさま本日もご安全に。

とてお
とてお

今回はこのへんで!

最後まで読んでいただきありがとうございました!

参考になれば幸いです!

ほなまた!!

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