【林業初心者目線】『誰かに見られている』という意識が見た目も人も成長させる

林業

『誰かに見られている』という意識が見た目も人も成長させる

とてお
とてお

どーも、新米林業屋のとておです!

今回は【林業屋の服装】について!

僕が働いている会社は、土日祝がお休みで、カレンダー通りのお仕事です。

そもそも今の会社に転職した一番の理由が【土日祝休みの会社】だったからです。

平日は、作業着で家を出て、帰ってきたらお風呂に入ってそのままパジャマなので、私服を着る機会が少なくなりました。

かつ、作業着もチェーンソーパンツやブーツなど、会社支給の物が多いので、自分で服を選ぶという機会もどんどん減っています。

SNSなどで、自前で揃えられた装備品の写真などを見ていると、「かっこいいなぁ」と憧れてしまいます。

支給品の場合、【会社指定】の物と、【個人で選べるもの】のミックスになるので、どうしても統一感が薄れてしまったり、ちぐはぐな格好になりがちです。

「支給品があるだけで良い会社」というお声を頂いたこともあるのですが、それは僕も同感で、ウチの会社は本当に恵まれていると思います。#ありがとうございます

というわけで、今回は【林業屋さんの服装】について、ゆるりと書いていきます。

林業初心者は何を着ればいいの?

まず、僕が今の会社に転職したときは、【仮雇用】という形で2週間の研修期間というかお試し期間がありました。

現場を見学しにいったり、製材所での作業をしてみたり、林業のお仕事を実際に体験してみて続けられるかどうか、自分に合っているかどうかを確認するための期間として設けられています。

ですので、事務員の方からは

事務員さん
事務員さん

動きやすい作業服や、雨具などをご用意ください。

と言われたので、近所のワークマンにて作業着とレインウエアを購入しました。

仮雇用だったので仕方ありませんが、この時購入した作業着は実際に林業の現場で着用することはありませんでした。

正式に雇用をしていただいてからはチェーンソー作業を行う班に配属されたので、チェーンソーなどの機械類はもちろん、チェーンソーパンツ(防護服)やヘルメット、地下足袋、などは最初に支給していただきました。

ちなみに、チェーンソーパンツ(防護服)は法令により、着用の義務があります。#ヘルメットもかぶりましょう

上半身、手袋などは義務化されているものがないので、ある程度自分で購入するものもあります。

装備品は、支給を依頼すれば会社が用意してくれるのですが、手袋などはあまりにも消耗が早く、依頼するのにも若干気が引ける部分もあるので、自分で購入しています。#この辺は今度総務の方に相談してみよう

お金を稼ぐためにお仕事をしているわけなので、なるべく自費購入は抑えたいところではあります。#個人事業主さんであれば経費に出来るんですけどねー

ベテランさんたちのお話を聞くと、昔はチェーンソーなどの機械類なども含め、ほぼすべて自費購入だったそうなので、【会社支給】があるというのは本当にありがたいことだと思います。

ですので、支給品の制度が会社にあるならば、安全面でも経済的にも、フルに活用した方がいいと思います。

僕の場合、支給品のおかげで【林業装備】を揃えることが出来ましたが、例えば会社側から「好きな物を選んでもいいよ」と言われても、林業装備に関する情報が少なすぎるので、林業初心者は【装備迷子】になってしまうと思います。

チェーンソーブーツか地下足袋か

情報収集のためにSNSを見ることが多いのですが、何度か見かけたことがあるのが、【チェーンソーブーツか地下足袋か問題】です。

チェーンソー作業時の履物については、厚生労働省によると次の通りです。

(4)安全靴等の履物
安衛則第 558 条第1項に基づき、事業者は、作業中の労働者に当該作業を行う
場所、当該作業の状態等に応じて、安全靴その他の適当な履物を使用させること。
また、同条第2項に基づき、労働者は、事業者により定められた履物の使用を命
じられたときは、当該履物を使用すること。
安全靴は、つま先、足の甲部、足首及び下腿の前側半分に、ソーチェーンによ
る損傷を防ぐ保護部材が入っているJIS T8125-3 に適合する安全靴又は同等以
上の性能を有するものを使用すること。

厚生労働省「チェーンソーによる伐木等作業の安全に関するガイドライン」

また、別の資料では、次の通りに記載されています。

6 ガイドラインの4の(4)について、履物は、安衛則第558条を踏まえ、より適
切な履物の使用を求める趣旨であり、安全靴を推奨しているものであること。なお、
つま先、足の甲部、足首、及び下腿の前半部分にソーチェーンによる損傷を防ぐ保
護部材が入っており、JIS T8125-3「手持ちチェーンソー使用者のための防護服 第
3部:履物試験方法」と同等以上と認められる場合は、地下足袋型であってもガイ
ドラインに適合するものと認められること。また、下肢の前半部分が履物によって
防護されない場合、すね当てを使用することが望ましいこと。

「チェーンソーによる伐木等作業の安全に関するガイドライン」の留意事項

つまり、『保護部材が入っていて、JIS規格に適合していれば、チェーンソーブーツでも地下足袋でもOK!』ってことです。

ただ、【チェーンソーブーツか地下足袋か問題】で問題視されているのは、ファッションというか見た目を指していることが多いように思います。

「正装にスリッパ」のように例えられている投稿を数件見た覚えがあります。

各メーカーの上下の防護服やヘルメットでばっちり決まっているのに、足元だけ地下足袋というのが、「正装にスリッパ」と言われるところだと思います。

地下足袋の安全面も見ていきましょう。

会社から支給されていて、僕も使用している【荘快堂】さんの甲ガード付きスパイク地下足袋ですが、ホームページには次のように記載されています。

※甲ガードは被害を完全に防ぐものではございません。
機械式刃物等と接触した場合は機械式刃物の出力次第では、保護・被害緩和が望めない場合もございます。

荘会堂ホームページより

チェーンソー使用時の履物は【つま先、足の甲部、足首及び下腿の前側半分】に保護部材が必要なため、スパイク地下足袋だけでは保護範囲が不足しているため、『ステンレス板入り脚絆』も必要となります。

【下刈り作業(植えた木の周りの雑草を刈る作業)】で刈払い機を使う際には、スパイク地下足袋が最適かと思いますが、チェーンソー作業の時は、見た目でも安全面でもチェーンソーブーツの方が良いんじゃないか、とここまでの情報を元に僕個人は感じています。#地下足袋を否定しているわけではないです #実際履くときもありますし

『チェーンソー作業時用のオシャレ地下足袋』みたいなのが開発されれば、地下足袋愛好者さんたちも喜ばれるのではないでしょうか。

誰かに見られる仕事か、見られない仕事か

先ほどの【チェーンソーブーツか地下足袋か問題】にも繋がることなのですが、【誰かに見られる可能性がある】ということが色んな場面で重要だと感じています。

私服選びも、作業着選びも、仕事中の動きも、友達関係、恋愛関係、人間関係、あらゆる場面において、【誰かに見られていることを意識する】ことで向上する感覚があると僕は考えています。

僕の林業仲間は、家の敷地内の木を切ったり、比較的人通りや人の目の多い場所で作業をすることが多いため、服装や、作業中の動きに気を配ることが多いそうです。

夏場の空調服について話をしていた時です。#空調服は、扇風機のついた服の事です

林業仲間
林業仲間

空調服…欲しいけど、ダサくないっすか?

今でこそ見た目の良い空調服が増えてきているように思いますが、仲間と話をしていた時はあまり良いデザインのものがありませんでした。

作業中、施主さんや、道行く人たちに見られることを意識すると、服装への意識が高くなったり、キビキビとした動きをしようと意識すると思います。

では、山奥で誰にも見られずに作業をする場合はどうでしょう?

「別に誰に見られるわけでもないし、めちゃくちゃ汚れるから見た目なんてどうでもいい」

って考える人が大半なのではないでしょうか。

僕は正直、「山奥ならどうでもいい派」です。

でも、普段着や、誰かに会う時などは、清潔感のある格好でいたいと思っています。

それはやはり【誰かに見られている】からです。

裏を返せば、【誰にも見られていない状況】というのは、マイナス要素、ネガティブ要素が発生しやすいように思います。

・誰にも見られないんだから雑に仕事しても大丈夫

・誰も見てないんだからサボろう

・誰にも会わないから一日中パジャマでいいや

などなど、人の目が届かないところで、向上心を保ち続けるのは至難の業のように感じます。

それを理解した上で、誰かに認められたい、誰かに評価してほしいという、【承認欲求】は“上手に扱えば”人を成長させてくれる良い材料になると考えています。

自意識過剰になり過ぎない程度に、「誰かが見ているかもしれない」という良い緊張感を持つ事で、見た目を意識したり、キビキビ仕事をしてみたり、筋トレしてみたり、ダイエットしてみたり、若々しくいたいと思ったり、人に優しくしようと思ったり…などの良い意味での【意識高い系】を目指せるのではないかと思います。

褒められたいと思うことは決して悪い事ではなくて、成長するために大事な要素のひとつだと思います。

そして、褒められて嫌な思いをする人も少ないと思うので、【まずは自分から誰かを褒める】ということも積極的にやっていきたいと思います。#偉そうな意味じゃないよ

まとめ

『誰かに見られている』という意識が見た目も人も成長させる

ということで色々書いてみたのですが、実は最初はもっとやんわりとした、「林業やってると私服着る機会ないよねー」的な、ゆるーい記事にしようと書き始めたのですが、書いているうちにどんどん真面目な方向に考えがシフトしていきました。

【見た目を意識する】ということを林業界に当てはめて分解していくとこうなるのかー、という発見や気付きを、記事を書きながら自分で自分に落とし込むことが出来ました。#思考のアウトプット大事

【人の悩みのほぼすべては人間関係が原因】ということなので(#アドラー心理学)、それを逆手に取って、【人が成長するための材料も人間関係】とすれば、『自分以外の誰か』を意識することであらゆる能力の向上に影響するとポジティブに考えることが出来ます。#なんか自分でもようわからん事言うてる

それはさておき、【チェーンソー使用時の履物について】の資料は『新米林業屋仲間のみなさん』にはお役に立つのではないでしょうか?

みなさんはどのような服装、装備をされていますか?

今回の記事が少しでもお役に立てれば幸いです。

それでは本日もご安全に!ほなまた!

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コメント

  1. ナナシ より:

    スパイク地下足袋は動きやすさの面でブーツとは段違いかと思います。指付きで踏ん張りが効くのと、靴底の柔らかさで取れる姿勢が違ってくるからです。急傾斜地では特に、伐倒時の待避にも影響しますので、見られているとかではなく現場に合った装備を選ぶのが適切でしょう。

    • toteo1202 より:

      コメントありがとうございます!
      スパイク地下足袋は本当に動きやすいですよね!
      おっしゃる通り、現場に合った装備を選んで頂けたらと思います!

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