年功序列。
年功序列とは『勤続年数や年齢などを重視して、役職や賃金を決定する人事制度』や『日本独自の人事制度』と、Google先生が教えてくれた。
年功序列は今の世の中崩壊しつつある。と、よく聞くようになったが実感はない。
崩壊しつつあるのは都会などで、その流れが地方まで浸透してくるのはもっとずっと先の事なんだろうと推測している。
年功序列の制度は「終身雇用」とセットだ。
この終身雇用や年功序列という制度は、従業員側からすればメリットのほうが多いように思う。
仕事が出来る・出来ないに関わらず、ただ毎日会社に通うだけで賃金が増えていくのだから。
特に仕事が出来ない人からすればそのメリットはとても大きいと思う。仕事が出来なくても、ただいるだけでいいのだから。
そうやって「仕事の出来ない上司」が大量に作り上げられてきた。
それが年功序列・終身雇用のデメリット。
だけど、働くということや、お金に困らない生活など、「安定感」という意味では本当に素晴らしい制度だと思う。
林業の現場において「年功序列」について少し思うことがあった。
林業に限らず、「体力仕事」が主な仕事内容の場合、「若い」というのはとても強力な能力のひとつだ。
歳を重ねていけば身体のいたるところにボロが出始める。これは仕方の無いことである。
だが、「年功序列」という制度のおかげで、身体にボロが出て日々の作業に影響が出ても歳を重ねることで賃金は増えていくのだ。
出来ないことは増えていくのに、賃金も増えていく。
もちろん「責任」や「技術」、「経験」が賃金に影響していることは理解している。体力だけですべてが決まるわけではない。
しかし実際に、「腰が痛いから木の上の作業は頼んでええかー?」とか「ひざが痛いから急斜面の作業は任せてええかー?」とベテラン作業員さんから言われることはあった。
地上での作業と樹上での作業、平面での作業と急斜面での作業、どちらが危険だろうか。
「若いから」「体力があるから」という理由で危険な作業に接する機会は増える。
だが、安全なところで作業をしているベテランさんのほうが良い給料をもらっているのだ。
若手側としてはあらゆる経験を積んだほうがいいのは間違いない。
林業の世界であらゆる経験を積むということはあらゆる危険に対処していくということなのだ。
そのあらゆる危険に対して、知識と経験と責任があるから賃金に反映されていると思うのだ。
それを「歳だから」、「身体にガタがきているから」といった理由で危険な業務を若手に投げるのであれば、若手に対して相応の対価を支払うか、ベテランさんの賃金を下げるか、もしくはその両方で対応したほうがいいのではないかと考えたのだ。
ただし、「若いから」「体力があるから」という理由だけで待遇を良くしてほしい、という意味では無い。
「ただただ若いから」という理由だけで待遇を良くしてしまうと、「あいつ全然仕事せぇへんくせに若いからってだけで手当てもらってる」みたいな不満が出てくるのは目に見えている。
それこそ「年功序列」と同じなのだ。
「年功序列」と検索をすると、検索予測で「実力主義」という言葉が出てくる。
キチンと仕事をしている人が評価されて、サボっている人は淘汰されていく。
よくよく考えなくても当たり前のことなのにね。
年功序列で守られてきたもの。
年功序列でダメになったこと。
実力主義は正しいのか。
若手育成は問題だらけ。
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