冬の林業は作業困難?大雪の日の林業!
どーも、新米林業屋のとておです!
今回は『雪の日の作業』のおはなし!
寒いのイヤ!!
先日、林業に転職して初めての大雪に見舞われました。
雪が積もる地域に住んだことがないので、雪の中での作業はもちろんはじめてで、雪の中での車の運転や、雪の降る中での服装や動き方などたくさんの発見がありました。
とはいえ、作業が全く出来ないほどの雪ではないので、本当の雪国の方からすると全然大したことがない事ばかりかもしれませんね。
雪国の方たちのお仕事環境など、いつかお伺い出来ればいいなぁと思っています。
雪の中での皆伐作業
『皆伐作業』は作業範囲内の木をほぼすべて切り倒す作業です。
切った木はすべて木材として搬出します。
ワイヤーを使って木を引き上げるので、あらかじめすべての木を切っておきます。
雪が降ると切った木を覆い隠すように積もってしまいます。
幸い、木が見つからないってくらい積もることはありませんが、足元が滑りやすくなったり、木をくくるのに手間をくったり、作業効率はとても下がります。
あまりにも雪がひどい場合は、雪のない現場での作業に変更したりするそうです。#雪のないところで作業がしたい
とにかく寒さとの戦い
作業効率が下がるのはもちろん問題ですが、とにかく寒さに耐えるのがとても厳しいです。
リモコン操作をする手がかじかんで痛くてしょうがないですし、ワイヤーを編む作業も手がキンキンに冷えているせいで指先の細かい作業が難しくなります。
あまりにも手が冷えるので、『軍手』の上に『防水手袋』をつけて作業をしていますが、それでも手の冷え、しびれ、痛みは取れません。
木を切る作業など、身体を動かす作業であれば多少は寒さも和らぐかもしれませんが、木にワイヤーを引っかける『荷掛け作業』は、じーっとしてる時間が思いのほか長いです。
常にその場で足踏みしたり、軽くスクワットしたりと、身体を動かし続けないと凍えてしまいます。
こればっかりは着込むしか対処法はないのかなぁと感じています。
役に立たなかったヒートベスト
以前のブログにも書いたことのある『ヒートベスト』をいつも着用しています。(ヒートベストのブログはこちら)
『ヒートベスト』は発熱ユニットとバッテリーを利用して身体を暖める優れモノです。…のはずだったのですが、大雪の中で活躍することはありませんでした。
寒さに凍える中、ヒートベストの電源を入れたところ、エラーが発動。
前回の記事にも書きましたが、僕が使用しているヒートベストは気温低下などによって電源が入らないというエラーが発生します。
バッテリーや電源スイッチなどをジップロックに入れてみたりと工夫はしますがダメでした。
そもそも、使用可能な気温が『-5℃~30℃』なので、大雪が降るような寒い環境では使えないのです。
いっちばん寒さを感じるときに使えないのでは役に立たないので、冬場の使用を断念することにしました。#さよなら
でも、バッテリーなどは夏場の空調服などにも使えそうなので、夏に活躍してもらうことにします。
役に立ちすぎてしまったカイロ
ヒートベストが使えなくなり、代わりの『暖』を探すわけですが、原点回帰の『カイロ』を使うことにしました。
ヒートベストには背中と腰の部分に『電熱ユニット』を入れるためのポケットがついています。
そこにカイロを挿入してみました。これが最高に暖かかったです。
暖か過ぎて小汗をかくほどでした。
正直、「『張るカイロ』で良いじゃん」とも感じますが、ヒートベスト自体の見た目が気に入ってるので、「なんとか使ってやりたい!」という気持ちから使用しています。
僕が一昨年から使っているのは『桐灰』の「めっちゃ熱いカイロ マグマ」です。
これが本当にめっちゃ熱いんです。僕みたいな寒がりの方には超絶おすすめです。
『充電式電気カイロ』がとても気になっています。
モバイルバッテリーとしても使えるようなものもあるので、ひとつくらい買ってみようかなーと検討しているのですが、「暖を取る」ことに関してはヒートベストの二の舞になりそうだなぁと慎重になっています。
役に立ちまくったチェーンソーブーツ
さて、先日のブログでも書いた『チェーンソーブーツ』を履いているのですが、大雪の中での気になる履き心地。(チェーンソーブーツのブログはこちら)
くるぶしより上まで積もった雪を「ギュッギュッ」と踏みしめながら1日中作業しましたが、ブーツ内がびしょ濡れになることも無く、足回りが冷えることもなく、とても快適なブーツ内環境でした。
地下足袋(特に防水地下足袋)は、本当に足回りが冷えるので、寒がりな僕は「足回りが寒くない」というだけでやる気がアップします。
つま先が冷えて痛みを感じだすと、どうしても機敏な動きが出来なくなり作業効率が低下してしまうので、このブーツの暖かさは今期の冬の一番の大発見でした。
車の運転の注意点
雪が積もる中での車の運転もはじめてでした。
ガードレールに向かって伸びていくタイヤ痕や、「くの字」に曲がるタイヤ痕など、いつ自分がそうなってもおかしくないという環境の中での運転。
助手席の班長さんからアドバイスをもらいながら運転をするのは、なんだか教習所みたいな感覚でした。
速度をあまり出さないのは当然ですが、『なるべくブレーキを踏まずに調整する』方がいいとのこと。#最近SNSでも同じことを書いているのを見かけました
雪道でのブレーキはとても危ないそうです。
長い下り坂、大きく曲がるカーブ、そういった箇所はあらかじめしっかり減速してから進入する。
帰り道では、「早く帰りたい」という気持ちをぐっとこらえて、「生きて帰るぞ」と気を引き締めて、ゆったりとした運転を心掛けました。
この考え方は作業中も同じで、「とにかく無事に家に帰る」のが毎日の最重要ミッションだと思っています。
めんどくさがらず、丁寧に、かつ効率的に、でも何より安全第一で。
言うだけなら簡単、実際にやるのはとても難しいのですが、それでもこうやって声を上げる事で少しでも気を引き締めるきっかけになるのであれば、決して無駄な事ではないと感じています。
まとめ
冬の林業は作業困難?大雪の日の林業! まとめ
・雪の中での作業は作業効率が悪くなります。大雪で作業を行うのが困難であれば現場変更もあります。
・林業は基本的に『屋外作業』です。極寒の中フルタイムで屋外にいるので、防寒対策は徹底的にやりましょう。
・大雪が降るような寒い環境では、『ヒートベスト』が上手く作動しない場合があります。『動作可能温度』を確認した上で購入を検討しましょう。
・結局『カイロ』が一番暖かい。『電気カイロ』も興味があるが、ヒートベストの二の舞になりそう。
・チェーンソーブーツの防水・防雪・防寒に感動。スパイク付き地下足袋と比べるととにかく滑りますが、「足元が寒くない」というのは大切だと思います。
・雪道での車の運転はいつも以上に慎重に。スピードやブレーキのコントロールはいつも以上に丁寧に。
これまで、雪が降る環境で生活をしたことがなかったので、雪との付き合い方を学ぶいい機会になりました。
雪国での林業ってほんとどうやってるんだろう?ってとても気になります。
いつかお話をお伺い出来たらと思います。
最後まで読んでいただいてありがとうございました!
今回はこのへんで!本日もご安全に!
ほなまた!
農林水産業ランキング
コメント