刈払機のアクセルワーク
どーも、新米林業屋のとておです!
草刈りの現場でシルバー派遣の方々と一緒に作業をすることがありました。
作業中、おじさま同士の会話の中で『刈払機のアクセルの使い方』というワードが聞こえてきたので、「ふむふむ…」と聞き耳を立てていました。#盗み聞き
おじさま曰く、
アクセルはふかしっぱなしじゃなくて、タイミングよく握ったり離したりするんやー。
と、おっしゃられていました。
実は僕も、はじめての草刈り作業のときに同じように指導されていたので、「そうそう!」と話を聞いていました。
では、ふかしっぱなしがなぜダメなのかを、自分が指導してもらったときのことを思い出しながら書いていこうと思います。
アクセルのふかしっぱなしがダメな理由その①【キックバックしたときに危ない】
『刈払機のキックバック』というのは、回転する刃の特定の位置に物が接触したときに、ものすごい勢いで弾かれてしまう現象です。
時計で例えると、『12時〜3時』のあたりがキックバックが発生しやすいポイントです。
アクセル全開でキックバックが発生すると、刈払機が吹っ飛ぶので(ほんとに吹っ飛ぶ)、自分の身も危ないし、近くの作業者(近くにいちゃダメだけど)の身も危ない。
むやみにアクセル全開で振り回すように刈っていると事故の発生率がぐーんとあがるので、気をつけましょう。
アクセルのふかしっぱなしがダメな理由その②【刃が傷みやすい】
刈払機をアクセル全開でブンブン振り回していると、石などの障害物にぶつけやすくなります。
超高速で刃が回転しているため、障害物にぶつけた際の刃へのダメージが大きくなります。
草刈りを効率よく行うためには、『よく切れる刃』がとても大事です。
どれだけ丁寧に目立て(刃をやすりで研ぐこと)をしても、ガンガン石や岩にぶつけていては、すぐ刃がボロボロになり、切れ味はなくなってしまうのです。
切れ味が下がると草が全然刈れなくなってしまい、もっともっとブンブン振り回さないといけなくなります。#刈るというよりなぎ倒す状態
ボロボロの刃をきれいに目立てするのにはかなりの時間がかかります。
刈払機をブンブン振り回すのも体力の消費が激しいです。#夏場の草刈りでブンブン丸はヤバい
なので、なるべく物にぶつけないように慎重に刈り進めていくのが、体力的にも効率的にも良いというわけです。
せっかく機械の力を使っているわけですから、なるべく人力を温存し、刈払機とよく切れる刃に仕事をしてもらいましょう。
アクセルのふかしっぱなしがダメな理由その③【刈ってはいけないものも刈ってしまう】
僕が刈払機を使い始めたのは『下刈り作業』のときです。
『下刈り』は、植えた木の周りの邪魔な草を刈る作業です。
植えた木を誤って刈ってしまうことを『誤伐(ごばつ)』といいます。
誤伐を防ぐためにも、刈払機のアクセル調整は習得しておいたほうがいいスキルです。
刃の回転速度が高ければ高いほど『キックバック』の反動も大きくなります。
アクセル全開で刈っているとき、ふと、切り株などに刃が当たってキックバックしてしまい、誤伐してしまった…という経験は下刈り経験者ならわかっていただけるはず。#誤伐あるある?
下刈り作業以外の草刈りでも、施主さんが植えている木の誤伐などもあります。
畑の周りの草刈りなど、場所によってはほとんどアクセルふかさないように刈るときもあります。#慎重に!!
良い仕事してるかどうかは耳で聞く
今の班長はよく『良い仕事してるかどうかは耳でわかる』と言います。
たしかに、刃の切れ味が下がってきたりすると、どんどん音が変わってきます。
どんな音か…と言われれば表現が難しいのですが、自分で「そろそろ目立てかなぁー?」と思うタイミングでは『高い音』が気になります。#キャンキャン…みたいな?
また、自分が目立てをしている時とかは、周りで刈ってる人の音をよく聞いてます。
よく切れる刃で刈っている人は作業音が静かなんですよね。
ずーっとふかしっぱなしの方は言うまでもなく…。#ヴァーーー!!!
文字にすると難しいのですが、僕の場合、
アクセルを軽くふかして刃の回転数を上げてから刈払機を振る、振ってる時にはアクセルレバーを少し緩めて、またふかしては振る、の繰り返しで刈っています。
ただし、このやり方が正しいのか、ふかしっぱなしが正しいのかはわかりません!#わからんのかい!!
というのも、教えてもらった人数が少ないため、比べるための情報も少ないので。
今回は、自分が教えてもらったアクセルの使い方と、シルバー派遣のおじさまのお話が繋がったので、書いてみました。
なにかの参考になれば幸いです。
それでは今回はこのへんで!
本日もご安全に!ほなまた!
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