【林業初心者目線】林業における「新人教育専門のチーム・スタッフ」について考えてみた!

林業

林業における「新人教育専門のチーム・スタッフ」について考えてみた!

どーも、新米林業屋とておです!

今回は【新人研修】について!

林業界に「新卒入社」される方ってどのくらいいるのでしょうか?

調べてみてもデータとしてはヒットしなかったのですが、次のサイト内では『林業に従事する人は、新卒入社というケースはほぼありません。』と書かれていました。

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僕も林業に転職した身ですし、今の会社に入ってから新卒採用の方って記憶にないんですよね。

ですので、林業界に新しく入ってこられる方は「社会経験がある方」がほとんど、ということです。

現場作業をする上で、いわゆる「ビジネスマナー」みたいなのが必要になるタイミングというのもほとんどありません。

名刺が必要になる作業員なんてほんの一握りしかいないと思います。#僕は名刺持ってません

新卒採用はほぼ無し、中途採用者、転職者がメインなので「社会人研修」みたいなのは必要がないと思います。

次に、新卒・中途関係無しに、新しく林業に従事された方への研修について。

僕の勤務している会社では「OJT」が基本です。

オン・ザ・ジョブ・トレーニング(On-the-Job Training、OJT)、現任訓練(げんにんくんれん)とは、職場で実務をさせることで行う従業員の職業教育のこと。企業内で行われるトレーニング手法、企業内教育手法の一種である。職場の上司や先輩が、部下や後輩に対し具体的な仕事を与えて、その仕事を通して、仕事に必要な知識・技術・技能・態度などを意図的計画的継続的に指導し、修得させることによって全体的な業務処理能力や力量を育成する活動である。

これに対し、職場を離れての訓練はOff-JT(Off the Job Training オフ・ザ・ジョブ・トレーニング)と呼ばれる。

引用:ウィキペディア

既存の班に配属されて、現場でお仕事を学ぶ。というのが基本で、僕も含め、僕よりあとに入社された方も同じ流れで現場に入っています。

配属されたチームのリーダーさんや先輩作業員さんが教育係となり、現場作業を学んでいきます。

で、僕はこの流れにはあまり賛同していません。

というのも、配属されたチームによって教育能力がバラバラだからです。

いわゆる「配属ガチャ」、「上司ガチャ」と言われる環境が発生しやすいと思うからです。

配属ガチャ(はいぞくガチャ)とは、新入社員が希望する勤務地や職種に配属されるか分からないことを、カプセルトイの「ガチャガチャ」やソーシャルゲームの「ガチャ」になぞらえた俗語。「運次第で引いてみないとわからない」といった不安な心境などを表し、学生を中心に主にインターネット上などで使われる。入社後の自分の運命が、「ガチャ」のように偶然によって決まってしまうことへの皮肉も込められた表現になっている。

上司ガチャ 配属先以外にも新入社員は周囲との人間関係、特に上司との関係は重要である。上司に嫌気がさして入社直後から転職サイトに登録する新人も少なくないといわれる。こういったいわゆる「上司ガチャ」問題を解決するために、人事部が新入社員と最初の配属先の上司との相性をチェックする例もある。仕事場の人間関係を「ガチャ」になぞらえる例には他にも「同僚ガチャ」、中間管理職側からの「部下ガチャ」などがある。

引用:ウィキペディア

配属・上司ガチャはどの会社に入っても発生するとは思いますが、その発生率を下げるためにも、「教育専門スタッフ・部門」を設けた方が良いのではないかと考えています。

どうしてそのような考えに至ったかというと、「現場の負担が大きいから」です。

実際の仕事、作業を通じて技術を教える、学ぶ、わけですが、現場の方の負担が大きいと感じています。

OJTについての本もあるみたいですね!僕は読んだことないのですが、会社に置いてたりしないかな?

まず、僕自身が新人だった頃のお話。

「配属・上司ガチャ」は正直、大当たりでした。#ホンマに #今でも感謝してます

技術面では当時のチームリーダーにかなり鍛えられたと思っています。

リーダーさんは会社の中でもかなり仕事が出来る方だったので、本当にたくさんいい経験を積むことが出来ました。

その当時僕が考えていたのは、「僕が入ったことによってこのリーダーの足を引っ張りたくない」ということでした。

右も左もわからない新人に、作業をこなしながら技術を伝えるって結構な労力だと思います。

現場の工期や、材積量などのノルマが決まっているなかで新人教育をしないといけないわけですから、リーダーへの負担は相当なものですよね。

例えば、リーダーさんだけなら「10」やっていた仕事量が、僕がいることによって「6とか7」とかの仕事量になってしまうわけです。

新人の僕は失敗ばっかりなので、仕事量で言えば「マイナス」だったはずです。

それをカバーしつつ自分の仕事、工期、ノルマを意識しないといけない。#リーダーあざっす

そういうことを考えると「リーダーの足を引っ張りたくない」と強く感じることが出来ました。

また、別のチームに配属された同時期入社のAさんと、入社後約1年経過した頃にお話する機会があり、情報交換をしてみると、作業の手順の事や、実際に出来るようになったことなどを聞いてみて、僕の方がはるかに多くの経験値を積んでいることがわかりました。

Aさんから「え?もうそんな作業してるんですか?」と言われた記憶があります。

また、Aさんが配属されたチームの先輩社員さんは「お口が悪いタイプ」だったらしく、結構な強さで言葉を投げかけられることがあったそうです。#お口が悪いタイプ #僕なら速攻会社全体に共有する

「配属されたチームやメンバーによってこんなにも差が発生するのか」と、強く感じた事例でございます。

次に、僕が「教える側」になったときのお話。

新米林業屋の僕も「教える側」に立つことがたま〜にあります。#新米やのに

新人さんに教える側になったときに、改めて「リーダーの大変さ」というのを実感しました。

僕はペーペーなのでリーダーという立場ではありませんが、チームの一員として「この現場はいついつまでに終わらないといけない」とか「今日はここまで作業を進めたい」とかある程度頭の中でスケジュールを組んだりします。

そんな中、新人さんと作業をするタイミングがあり、自分の中で組み立てたスケジュールがどんんどん崩れていくのがストレスに感じることがありました。

そのストレスというのは、もちろん新人さんに対してのものではなく、あくまで自分の思い通りに事が進まないことへのものです。

『自分が学んだ技術や知識は、誰かに教えることによってさらに向上する』と僕は考えているので、どちらかというと「教える機会」がもっと増えてほしいと思っているくらいです。

「もっと教えてあげたい!けど、自分の作業もここまでやりたい!」という葛藤を抱えていました。

実際に、工期が迫っているタイミングでは、教え方が雑になっていたんじゃないか?と自分を振り返って反省しています。#今後のための反省

いち作業員の僕がここまで考えるくらいなので、リーダー職の方はもっと深刻になる方もいるかもしれない。

では、こういった状況をどう改善したらいいのか。

新人教育専門のチーム・スタッフを設ける

とりあえず、コスト面とか実際の運用スケジュールとか細かいこと無視して、僕が「こうすればどうだろう?」と考えたのは、【新人教育専門のチーム・スタッフを設ける】というもの。

流れとしては、

・新人さんが入ってきたら、新人教育専門のチームに配属する。

・教育専門チームは、教育用の現場(比較的簡単な現場や工期・ノルマのゆるい現場)で作業をするか、既存チームが作業している現場に「お手伝い」という形式で作業に入り、学ぶ。

・教育専門チームである程度作業をした後、既存のチームへ配属

というのはどうだろうか?と考えています。

教育専門チームを設けることで、現場の負担を減らせる可能性があり、新人さんの技術・知識もある程度平均化することができるかもしれない、と考えています。

教育専門チームは既存チームのお手伝いとして参加することで、既存チームの作業スケジュールを邪魔すること無く新人教育に集中することが出来ます。

例えば、Zチーム(リーダー、作業員A、作業員B)に教育専門チーム(教育専門スタッフ、新人A、新人B)をくっつける。

Zチームは通常通り作業をして、教育専門チームは見学や、実際の作業に合流する。

見学中や実際の作業のときには、教育専門スタッフが教育するので、Zチームは自分たちの作業に集中出来る。

「搬出間伐作業(切った木を丸太にして山から運ぶ作業)」を例に考えると、Zチームはメインの搬出間伐作業を行い、教育専門チームは「切り捨て間伐作業(山から搬出出来ない木を切る作業)にまわる、など。

もちろん、一緒に搬出間伐作業を行うのもアリ。

こうすれば、Zチームは自分たちの作業に集中出来るし、教育チームは「自分たちメインの現場」ではないので、工期やノルマをあまり意識せずに教育に集中出来る。

工期やノルマを意識しないように教育することが重要だと僕は考えています。

僕自身、「工期を意識して教え方が雑になった」という意識があるし、「お口の悪い上司」や「当たりのキツイ上司」が発生する要因として「余裕がないから」というのがあると思うからです。

時間的な余裕やメンタルに余裕が無くなってくると、教え方が雑になったり、人間関係がもつれてしまうのだと実感しています。

ですので、時間的な余裕、メンタルの余裕を確保するためにも教育専門チームというのはアリじゃないかな?と僕は考えています。

また、教育専門スタッフをつけることで、技術を平均化することが出来ると考えます。

「チームによって、教わる人によって伝え方・言い方が違う」となると、技術の差がマチマチになってしまいます。

技術に差がうまれるのは仕方がないことだし、否定もしませんが、「自分のキャリアに影響がある」ということも理解しておかなくてはいけません。

「あの人に教えてもらってたら今頃もっとバリバリ仕事やってたのに…ウチのリーダーときたら…」という状況は全然現実的な話だと思います。

ですので、基本的な技術・知識を教える方というのはある程度「固定」して、応用技術などは新人を卒業した後に学べば良いと思うのです。

「スタートラインは一緒にしておいたよ。だけどスタートしたあとはそれぞれのやる気とかでなんとかしてね。」といった感じですかね。

新人がいないときの教育専門チームの動きとしては、教育専門スタッフの専門分野の作業をすればいいと思います。

林業といってもその作業内容は多岐にわたります。

重機を使って作業するチームもあれば、木を植えたり、育てたりするチームもある。

教育専門スタッフも林業全般の作業を覚えるとなると大変なので、間伐作業ならAさん、造林作業ならBさん、というように、それぞれの専門分野で教育専門スタッフを設定しておく。

教育専門チームで育った新人さんとそのままチームを組んでも良いですよね。

といった感じで、【新人教育専門のチーム・スタッフを設ける】ことで、林業への新規従事者への対応を行えば、入社後すぐに辞める、みたいな現象は少なくなりそうだと思うのですが、いかがでしょうか?#誰に聞いてるの?

なにかの参考になれば幸いです。今回はこのへんで。

本日もご安全に!ほなまた!

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