【新米林業屋×失敗×体験談】刈払い機の危ない使い方『キックバックでノックダウン』

刈払い

刈払い機の『キックバックでノックダウン』

刈払い機を使って草を刈ったり、小さな木を切ったりします。

『下刈り作業』や『除伐作業』で活躍する刈払い機ですが、きちんと使い方を把握しておかないと大ケガをしてしまいます。

とはいえ、「説明書通り」に上手くいかないのが現場です。

今回は現場で実際にあった失敗や危険だった体験談をお伝えしようと思います。

結論、とにもかくにも『安全第一』が大事というおはなしです。

『キックバック』とは

こちらの笹刈刃にも矢印が書いていますが、 刃は反時計回りに回転します。

刈払い機は超高速で回転する刃がついていて、刃の回転方向も決まっているので、「右から左に刈る」と刈る方向(刈払い機を振る方向)も決まっています。

そして、時計で言うところの「9~12時(左上)」の部分で刈るのが基本です。

キックバックが発生するのは、「12~3時(右上)」の部分と「6~9時(左下)」の部分で、この部分が小さな木などに当たると、刈払い機がものすごい勢いで弾き飛ばされます。

弾き飛ばされた刈払い機が一緒に作業している作業員に当たったり、自分の足元などに飛んできます。

弾き飛ばされる勢いは腕力で抑えられるようなものではなく、身体ごと吹っ飛ぶくらいの勢いになります。

「コントロールのきかなくなった回転刃が自分や他者に飛んでいく」というのは言葉で見ても恐ろしいものがあります。

キックバックはどういったときに発生するのか

下刈り作業や除伐作業中に発生するキックバックは、「どういった状況」で発生するのか。

やわらかい草やほんとに小さな(細い)雑木の場合、刈刃のどの部分で刈ったとしてもキックバックはほぼ発生しません。

キックバックは硬いものに触れた時に発生しやすいです。

草を刈っているときに出くわす硬いものは、木の切り株や少し大きめ(太め)の雑木などです。

草が生い茂っていて切り株が見えない状況で刈払い機を振っていると、ふとした瞬間に弾き飛ばされます。

足場の安定したところであれば踏ん張れますが、ガケや傾斜のきつい斜面などでキックバックが発生すると、刃でのケガ・事故に滑落の危険までプラスされます。

ゆっくり落ち着いて安全第一で作業を行うのが何よりも大事なことですが、暑さや体力の低下、集中力の低下に合わせて、仕事のノルマなどの焦りで、安全第一がおろそかになった時に事故は発生しやすくなります。

どれだけ頭で理解していても、集中力が切れてしまうタイミングはあると思いますので、普段から安全第一の意識をどれだけ高く保っていられるかが重要だと思います。#これが一番大事かつ一番難しい

現場では説明書通りにはいかない

僕の経験上、「説明書通り」に動ける現場は“ほぼ無い”です。

そもそも現場はほとんど山で、平らなところでの作業がないので、説明書通りの姿勢を保つということが難しいです。

刈払い機は右にも左にも、縦にも斜めにも動き回ります。

立ち位置や状況によっては、キックバックが発生する部分で刈らないといけない状況も発生します。#これは僕の実力不足の部分が大きいです #要するにヘタクソってこと #みなまで言わすな

「じゃあ説明書や講習の内容は無視でいいの?」って言われるともちろんそんなことはなく、基本に忠実に出来る所は狙って意識して基本通りにやってます。

が、基本通りに出来るところが少ない事に実際の現場に入ると気付かされます。

自然を相手にしているのでなかなか思い通りにならない。

思い通りにいかないイライラやストレスが溜まってきた頃に集中力が切れてくる。

ですので、最初から『思い通りにはいかないもの』と、さくっと諦めてしまうことで落ち着いて作業が出来るかもしれません。#それでもカッカしてしまう

顔面にキックバックでノックダウンくらいました

僕が実際にやらかした一番危なかった体験は、キックバックした際に刈払い機のシャフトが顔面に飛んできて、ボクシングのKOシーンみたいに倒れてしまったことです。#モロにいいパンチくらいました

腕をいっぱいに伸ばしてギリギリ届くってところに太めの雑木があって、それをなんとか切ろうと苦戦していたときの出来事です。

足場も悪く、どう動いても不安定な姿勢になる状況だったのですが、どうしてもその雑木を処理したくて、色々な角度から攻めていました。

この「どうしても処理したくなる状況」というのは、「この一本さえ処理できれば見た目がきれいになる」とか「今処理をしておけば、次に自分が刈るときや他の誰かが刈るときに楽になる」といった前向き?な理由が主なのですが、「ここまできれいに刈ってきたんやから、この一本だけ残すとか気持ち悪すぎる」っていう性格的なところもあるかもしれません。

そうこうやってるうちに刈刃のキックバック部分に触れてしまい、弾き飛ばされた刈払い機のシャフトが顔面にクリーンヒット。

そのまま後ろにバタンと倒れ込んでしまいました。

幸い、大きなケガには至らなかったのですが、キックバックの怖さというものを痛感しました。

無理な姿勢で行う作業というのはしないに越したことはありませんが、おそらく今後も出てきます。

大きな怪我をせずにキックバックの恐怖を体験出来たことはとても良い経験になったと感じています。

気を引き締める良いきっかけになったからです。

まとめ

イラストレーターSeven

機械や重機など、扱いに慣れ始めた頃にこういった事故は発生するものなので、「こういうこともある」と知っておくだけで回避できる危険があるかもしれません。

危険な行動や事故の状況などを把握しておくことが、自分の身を守るための重要な知識になるので、積極的に取り入れていく事をおすすめします。

そして、なによりも大切なのは安全第一で行動すること。

「危ないとわかっていてもやらなければいけない状況」というのをいかにつぶしていくかが大事だと思います。

どうすれば安全に処理が出来るか、本当にこの方法しかないのか、危険を冒してまでやらなければならないのか。

常に最善策を探りながら行動が出来るようになれば、怪我や事故のリスクは減らしていけると思うので、自戒を込めて情報の共有をさせていただきました。

林業での事故が少しでも少なくなりますように。ご安全に。

とてお
とてお

今回はこのへんで!

最後まで読んでいただきありがとうございます!

少しでも参考になれば幸いです!!

ほなまた!!!

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