山での刈り方、街での刈り方。
どーも、新米林業屋のとておです!
今回は【草刈りの方法】について!
僕は林業に携わってから3年目になりました。
1年目2年目の夏の時期は、『下刈り作業』をしていました。
林業情報メディア【フォレストジャーナル】さんにて、『下刈り作業』についての記事を書かせていただきました。#貴重な機会を頂き感謝しております
『下刈り作業』は植えた木の周りの雑草たちを刈る作業です。
植えた木が成長(生長)しやすいようにしてあげます。
3年目の夏は、『お家の敷地内の草刈り』や『空き地の草刈り』などをさせていただいています。
『下刈り』も『空き地の草刈り』も同じ『草刈り』ではありますが、実際にやってみると刈り方が全然違うんです。
今回は、僕が感じた『山での刈り方』と『街での刈り方』の違いについてまとめていきます。
『山刈り』ってなんですか?
とある現場で上司にこう言われました。
とておくーん!山刈りじゃなくてもうちょっと低く刈ってくれるかな?
僕の中では結構低めに刈っていたつもりだったのですが、上司からすると少し高い位置で刈っていたそうです。
実際に上司が刈っているところを見ていると、地面を切る勢いで刈っていました。
時には砂煙をあげることも。
(そんな刈り方してたら刃がいくらあっても足りないやん…)
と、心の中で感じていました。
そもそも『山刈り』ってなんだ?と思ったので、上司に色々聞いてみました。
すみません、さっき言ってた『山刈り』ってなんですか?
あー、『下刈り作業』とか、山で刈るときの刈り方を『山刈り』って言ってて、街中で刈るときは『街刈り』って言ってるねん。
上司曰く、
・『下刈り作業』の時は、植えた木の成長のために草を刈るから、そこまで低く刈らなくていい。
・『街中』や『家の敷地内』の場合、『見た目重視』のため、低く、キレイに見えるように刈らないといけない。
とのことでした。
このあたりをもう少し分解して考えていきます。
『下刈り』の刈り方
下刈り作業は、ほとんどの現場が山の中です。
新しく木を植えているということは、植える前には木が立っていたということ。
その場所に立っていた『成長しきった木』を切り出して、なにもなくなったところに改めて新しい木を植えるわけです。
大量の木を切り出して、大量の木を植えるわけですので、自ずと現場は山の中が中心となります。
上司が『山刈り』と言っていたのはこのためですね。
で、『山刈り』がなんで刈り位置が高いかというと、『下刈り』は植えた木の成長を阻害する雑草たちの除去が目的なので、極端に低く刈る必要がないからです。
もちろん、なるべく低く刈るようにはするのですが、あまりにも低く刈っていると、刃が石や障害物に当たってしまい、切れ味が悪くなり、作業効率が下がってしまいます。
ですので、地面スレスレを刈るのではなく、“いい感じの高さ”で刈るようになります。
また、現場は山の中なので、見た目もそこまで気にする必要がありません。…と言えば語弊があるかもしれませんが、街中での作業と比べると、見た目にそこまでこだわる必要はないように思います。
石などにぶつけないように刈る。たくさんの現場をこなすために高効率で刈る。
『山刈り』の刈り位置が高いと言われるのはそういったところが要因だと思われます。
街中での刈り方
上司の言うところの『街刈り』は、先ほども書いた通り、砂煙が上がるくらい、地面を撫でるように刈っているときもあります。
『街刈り』では『山刈り』に比べ、見た目が最重要ポイントになるそうなので、時間をかけて丁寧に刈っていきます。
人の目につきやすいところは、一度刈り終えたところも再度手直しを加えたり、刃の種類を変えて整えたりと、仕上げ作業をとても丁寧にされています。
こういう『ひもタイプ』の種類で刈るところもあります。
実際、僕が刈ったところと、上司が刈ったところでは、確かに見た目が異なります。
僕が刈ったところはなんとなく雑然としていて、上司の刈り跡は、刈った草が片方にきれいにまとまっていて、ぱっと見でキレイって印象があります。
「刈り方を工夫するだけでこんなにも違うのか…」と草刈りの奥深さを知りました。
僕自身、細かい作業などが不得意なほうなので、上司の丁寧さを盗もうと必死でございます。#部屋の片づけとか苦手なタイプ
自分の家の草刈りや、近所の草刈りをするときにも、練習がてら『街刈り』で丁寧に刈ってみると、「あぁ、今までずっと『山刈り』で刈ってたんだなぁ」ってわかるくらい、キレイな仕上がりになりました。#反省、反省
草を刈るのも、場所に合わせた刈り方や刃の種類など、いろんなテクニックがあるんだなーと夏場の草刈りを楽しんでいます。#なんでも楽しんだモン勝ち
熱中症なども大変ですが、気を付けながらお仕事頑張りましょう!
それでは今回はこのへんで。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
本日もご安全に!ほなまた!!
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