大好きなバンドのインタビュー記事を読む。
「大好きなバンド」とはいえ、CDを購入しているわけではない。
そして、最新の曲を追っかけたり、ライブに足を運ぶわけでもない。
若い頃にどハマリした曲達が未だに大好きでよく聴くのだ。
過去の名曲達を何度もループして聴いている。
現在の彼らの楽曲がどのように変化しているのかは知らない。
それでもインタビュー記事などがあれば読んでしまうのだ。
そして、どんな曲を演奏しているのだろうと気にもなる。
そういえば「CDを買う」という行為をいつからしなくなっただろう。
昔は「コレクター気質」な面が多少あった。
CDやDVD、本やマンガなど、気に入ったものは自分の部屋に置いていたかった。
それもだんだんとなくなっていった。
金欠だったり、趣味が変わったり、自分の環境が変わったのもあるが、スマホの音楽アプリで曲を聴いたり、マンガアプリでマンガを読むことなどが普通になった、という社会的な環境の変化もあった。
現在に至っては「部屋から物を減らしたい」と考えているので、これから何かを収集することはまずないだろう。
しかし、インタビュー記事の中に出てきた「歌詞カード」というキーワードに少し心がざわついた。
懐かしさすら感じる「歌詞カード」という言葉の響き。
好きなバンドやアーティストの新しいアルバムを手に入れたとき、歌詞カードを手にしながら曲を聴いていた。
歌詞をひとつひとつ目で追いながら、楽曲の世界観に浸っていた。
そして、次はどんな曲が来るのだろう?と、初めて聴く楽曲にワクワクしていた。
今では、好きなバンドの曲をシャッフル再生するか、自分の好きな曲だけが入ったごちゃ混ぜプレイリストをシャッフル再生している。
アルバム曲を1曲目から順に聴くなんてことはなくなってしまった。
アルバムの曲順にもアーティストたちの想いが込められていることは十分知っている。
歌詞カードを眺めながら、アルバム曲を1からフルで聴く。
昔はその時間が楽しみで仕方がなかった。
本当は、余裕があれば、今でもしてみたいが、残念ながら優先順位はかなり低いだろう。
限られた可処分時間の中で何をするか。
ゲームにマンガに読書に勉強にYouTubeに映画、そして音楽。
部屋に引きこもって出来る趣味の幅が広すぎるのだ。
「歌詞カード」という響きはとても魅力的だが、おそらく今後もスマホ画面で歌詞を眺めるのが精一杯だろう。
でも、せっかくだから、スマホでもなんでもいいから、アルバムを1曲目から順に、歌詞を眺めながら楽しんでみたい。
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