雨が降る。外で作業は出来ない。
家にこもる。これといってやることはない。
新しい仕事の資格の勉強をしたり、難しい本を耳で聴いたり、ゲームしたり、昼寝したり。
こうやってのんびり出来ることはとても幸せ。…なはずなのに、心がザワザワする。
「のんびりしたい」って常日頃から口に出しているクセに、いざ、のんびりとした一日を過ごすと、焦りや不安を感じたり、達成感が無いことに不満を抱いたりする。
何に対しての焦りかも分からず、ただただ不安な気持ちになる。
一日中、スケジュールでいっぱいな方がなんだか落ち着くような気さえする。
誰かと何かを競い合ってるわけでもないのに、出遅れている感覚とか、追い抜かされる感覚とか、誰かの背中が遠くなっていく感覚がまとわりつく。
相手はいないのに。一人でなにかと戦っている。
「戦っている相手」に「自分」を当てはめてみる。
「あれもしたい、これもしたい」と願っている自分と、のんびり過ごしている自分。
あー、僕は僕に不満があるのか。と気付く。
「もっとやれるだろ?」とか「ゴロゴロ、ダラダラするな」とか、「完璧な自分」が「ダメな自分」をずっと叱っているのだ。
「完璧」なんてないのに、「完璧」を追い求めていて、「完璧に出来ない自分」に腹を立てる。
のんびりと過ごすことを心の底から楽しみたい。
自分で自分を許してあげたい。
誰も追いかけてこないし、誰のことも追いかけていない。誰とも競っていない。
あとは「完璧を求める自分」しかいないはず。
高望みはしない。未来を想像しても期待はしない。期待をして、何かを望むから裏切られる。
「最初から諦める」とも違って、何も諦めないし、何も期待しない。
今できることに集中する。
のんびり出来るときは精一杯のんびりする。
たまにはいいじゃないか。
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